仕事における男女の格差をなくそうという考え方を持つ人は増えてきています。しかし、実際にはまだまだ男女の格差は大きいです。今後もすぐに解消することは難しいでしょう。男女の格差は今に始まったことではなく、長い歴史の中で生まれた男女の役割の違いの意識からくるものであったり、どうしようもない男女の身体的特性の違いから生まれたものであったりします。それらを考えてみても、即座に解決することは厳しいと思われます。
意識の面から生まれる格差については、今後も啓発を続けていく必要があります。最近はトランスジェンダーの問題なども多く取り上げられて、性別によって人の中身が決まるわけではないと気付く人も増えています。事実、近年では女性だから、男性だからという決めつけは良くないという風潮が広がっています。
また、近年では女性が社会で活躍する姿がメディアなどで取り上げられる傾向にあり、多くの人にとって、女性が働くことはもはや珍しいことでは無くなっています。それが一般化することで、女性の活躍の場はより広がっていくことになるでしょう。とはいえ、すべてを同一にすることが格差の是正ではありません。例えば女性には生理があり、体調を崩す日も多くあります。また、出産前後では体調を気遣わなくてはならないため、男性と同様に働くことは難しいでしょう。それをサポートする仕組みができて、初めて格差が埋まっていくことになります。
また、仕事のみならず、家庭においても男女格差の是正をしていく必要があるでしょう。今の日本は、女性が外で働きながらも家事全般を担っている構図が多く見受けられます。そこには、日々仕事と家事の忙しさに追われ、疲弊している女性の姿があります。本来、男女で協力して家庭を守っていくのが理想であり、男性が家事と育児に参加しない現状は改善していくべきです。
ですが実際、すべての世の男性たちが家事に参加するのが嫌で放置している訳ではありません。そこには、勤務時間が長すぎて家事に参加できない問題があることも事実です。そのため、企業側でも長時間労働の改善に取り組み、男女共にプライベートを確保できる世の中を作っていくことがなにより大切です。そうなれば、男性も女性も家事を協力し合い、無理なく働ける社会になり、格差を感じる人もいなくなっていくでしょう。